第3のおじさんは軽トラに乗っていかにも仕事帰りという風貌だった。
念のため彼にも聞いてみた。
彼は、ただこの先三差路があるから左!!絶対左やぞ!と言ってくれた。
ここで三人の人物の意見をまとめるとこうなる。
一人目のおじさんは迷ったときは右。二人目のおじさんは、最初は左で次は右。そしてこのおじさんは、この先の三差路は左。
二人目のおじさんの言い分だとこの三差路は右になる。しかし三人目のおじさんは絶対左だと。
辺りはすでに暗い。もう歩き疲れて荷物が持てない状態だった。相方に荷物を2つ持ってもらい山のてっぺんまで行けた。登りだけで6時間かかった。
辺りはとうとう真っ暗になり周りの状況が把握できずにいた。
そして運命の別れ道がきた。
二人目のおじさんを信じるか三人目のおじさんを信じるか。
結局我々は三人目の絶対左!!と言い切ったおじさんを信じ左へ進んだ。
別れ道を左にまがり先に進むこと1時間もう二人の体力は限界に近かった。
下の方に民家の明かりが見え二人で歓喜の歌を歌いご飯は近いぞ~!!と意気込んでいた。
まさかのことが起こった。
遥か遠くに白い線が見える。その目の前に土やどでかい石が沢山転がっていた。
道がない。。。。。。。。
まさかの行き止まりだ。土砂崩れで道がない。あり得ない。。半泣き状態で引き返そうとしたのだが体がもう持たない。足が痛く腰もくだけそうだ。ここからまた7時間かけて引き返すのは無理だ。この暗いなかテント探しは難しい。土砂崩れの前で周りに落石があるところでテントを張らざるえなかった。
ご飯を作るか?二人とも空腹もいいところだ。でも匂いがするものを作るのは命とりだ。ここら辺は猪や猿がおおい。仕方なく白いご飯だけ大量に炊きテントの中でムシャムシャ食べた。
なるべく音を出そうと音楽を大音量でかけ動物がくるのを防いだ。お腹が満たされると急に睡魔が襲い眠りについた。
しかし、、、、匂いがしたのか、、、
続く
始まりは今日は山を越えて隣町にいってみようということだった。あまり山の知識のない二人は、人に「まあ、6時間りゃ山は越えられるだろ」と二人の地元の人に言われ、それなら最近あまりガッツリ歩いていないから越えてみようという甘い考えを持ったことだった。
朝は早く起き、ご飯を作りしっかり食べ、支度をし終わって出発したのが11時。今振り返れば、このスタート時間が遅かった。
11時ころ第1の人物黄色い帽子のおっちゃんに出会う。彼はよく仕事で、今我々がいる神山の道の駅から、いくつもの山を越えて隣町の上勝町に行っいるようだった。しかしここで重要なのは彼は3年前に仕事をリタイアしていたということだった。あまりそのことを深く考えなかった我々は、このおじさんに道をきき山道で迷い道があったら最初は左。次は右だからな。でも凄い遠いぞ。ほんとに行くんか?と言われていた。あとひとつ。絶対スーパー林道には入るな。あそこに入ったら大変なことになる。
とにかくずっと登り坂だった。最初は疲れるということを知らずひたすらまず3時間程歩いた。そこで第2のおじさんに会う。彼は峠を研究している人でここら辺の地理には詳しそうだった。彼いわく、今から行く道で迷う所が二ヶ所ある。最初は左で、二回目の迷い道は右だよ。しかし本当に行くのかい??今はまだ15時だからいいけどもう2時間もすれば暗くなるよ。山の上は絶対テント張るの避けたほうがいい。もうこの時期は氷点下になるから。手前で歩くの止めテントを張るか、ひたすら歩いて越えるかだよ。途中で、休憩所があるはずだから、もしないなあと思ったら道間違えてるからね。引き返した方がいい。
頭に最初は左で次は右と呪文の様に唱えながら先へ進んだ。
とここで思ったのだが、彼らは車でここら辺を通ったことはあるかも知れないが歩いたことはないと思う。実際歩いていると、小さい小道も多々あり歩いていると全部が全部怪しく見えてくる。だから自分達が車に乗った目線で道を選んで行くことにした。
すでに歩き始めて5時間が経過、まだ目安の休憩所にはつかない。一回目の迷い道は左に曲がった。間違いはなさそうだ。なのに休憩所はまだない。。少しづつ焦り続けていた。徐々に日が落ちてくる。車が全然通らない。。。
そして第3の人物に出会った。すでに夕方5時を過ぎていた。。。。。
続く